〔東京外為〕ドル、147円台後半=終盤、売り一巡で下げ渋る(13日午後5時) 2025年03月13日 17時03分

 13日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日本株の伸び悩みなどで売りが強まり、一時1ドル=147円台半ばに下落した。ただ、終盤は売りも一巡して147円台後半で下げ渋っている。午後5時現在は147円80~81銭と前日(午後5時、148円59~59銭)比79銭のドル安・円高。
 前日の欧州時間は、米長期金利の上昇を背景に148円70銭台に浮上。米国時間の序盤は、弱めの米消費者物価指数(CPI)で一時148円30銭台に下落した。その後、米長期金利の上昇などで買い戻され、149円10銭台に水準を切り上げた。中盤には、カナダが米国に報復関税を導入するとの発表を受け、148円20銭近辺に下落。終盤に向けては、米金利の高止まりを背景に148円10~40銭でもみ合った。
 東京時間早朝も同水準で推移。仲値に向けて、実需筋の売りなどで148円近くに軟化。同水準では下げ止まり、正午にかけては148円10銭台でもみ合った。午後に日経平均株価がマイナス圏に転じると徐々に売りが強まり、午後3時すぎに147円50銭台まで水準を切り下げた。もっとも、下値では買い戻しも入り、147円80銭台に持ち直した。
 午前中は「方向感に乏しい展開」(為替ブローカー)だったが、日経平均がマイナス圏に転落。「ドル円もリスク回避的な動きになった」(同)という。また、植田日銀総裁が参院財政金融委員会で、「今後、実質賃金や消費は良い姿が見込まれる」などと楽観的な見方を示したことも圧迫要因となった。ドル円は午後に下げたが、「下値では買い意欲もみられ、目先は現行水準でもみ合うだろう」(大手邦銀)との声が聞かれた。
 ユーロは終盤、対円、対ドルで弱含み。午後5時現在、1ユーロ=160円62~63銭(前日午後5時、161円97~98銭)、対ドルでは1.0866~0866ドル(同1.0901~0901ドル)。

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