要人のキーウ訪問相次ぐ=厳冬期控え支援調整―ウクライナ 2023年11月21日 19時56分

【ベルリン時事】欧州連合(EU)のミシェル大統領とドイツのピストリウス国防相は21日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れた。20日までにはオースティン米国防長官や日本の外務副大臣らもキーウを訪問。大規模な部隊展開が難しくなる厳冬期の到来を控え、各国は軍事や復興支援の調整を活発化させている。
ピストリウス氏は13億ユーロ(約2000億円)規模の新たな軍事支援を表明した。ウクライナを巡っては戦闘が長期化し、「支援疲れ」が顕在化している。相次ぐ西側諸国の要人訪問には、世界の関心がパレスチナ情勢に向き始める中、改めてウクライナを支える姿勢を強調する意図もありそうだ。
東部ドネツク州アウディイウカでは、ロシア軍による包囲作戦が進行している。米シンクタンク戦争研究所の20日付報告によると、降雪が戦闘に影響し始めており、ウクライナ軍報道官は「(雪で)両軍の視界が遮られた」と指摘した。南部ヘルソン州のドニエプル川東岸ではウクライナ軍がじりじりと陣地を広げているもようだ。
ウクライナ軍によると、ロシア軍は20日夜から21日未明にかけて、ミサイル5発とドローン11機を発射し、ウクライナ各地を攻撃。ドネツク州の病院などで被害が出た。